頭をうしろにそらせ


昨年のような猛暑ではないことにホッとしていたら、今回の豪雨。秋以降の食料事情とか不安を感じています。

台風の風で、倒れてしまったダリア、今は添え木をしています。ベランダ園芸しか知らなかった私には、お庭園芸におどろくことばかり。風って、大敵です。順調に大きくなっていたラベンダー・デンタータもたった一日の風で、葉がちりちりになり、枯れちゃいそう。

ダリアは風が収まるまで、倒れたままにしておいたら、蕾を持ち上げて花を咲かせました。右の写真、花茎が曲がっているのわかります?

花を見て思い出したのが、アリソン・アトリーの「時の旅人」を翻訳された松野正子さんのあとがき。

メアリー女王の悲運を思って涙をこらえるぺネロピーについての記述が、二冊の底本のうち、一方では“with head bent"(=うつむいて)で、もう一方が“with head bent back"(=頭をうしろにそらせ)で、“back"という単語が一個入るか抜けるかだけでまるっきり反対の意味になるとのこと。松野さんは、イギリスの少女はこういう状況ではどうするだろう、と悩んだ挙句、「頭をうしろにそらせ」という言葉を採択しています。