アンコールワット展

福岡市博物館アンコールワット展を見に行ってきました。アンコールワットは12世紀にアンコール王朝が築いた美しい大寺院の一つです。当地を訪れたことのある友人は暑くて湿気が多くて倒れそうだったとかつて言っていましたが、空調がきき、照明を落とした館内でゆったりと見る、ふくよかなからだつきに穏やかなお顔の仏像や、ガルーダ(鷲神)やナーガ(蛇神)など神々の像は、時間が止まってしまったようで美しかったです。アンコールワットの遺跡にもポルポト時代が影を落としているのですが、多くの人々の尽力によって修復と保存が続けられたそうです。日本人の写真家の大きなパネルも展示されていて、ほとんどの展示物が石像でしかも照明をかなり落としたモノトーンの会場の中で、遺跡と人が配された写真ははっとするほど美しかったです。暑くても湿気が多くても現地の光の中で見る寺院、伽藍の影の中にいらっしゃる仏さまは、きっと素晴らしいのでしょうね。

アンコールワットの保存と修復、現地での人材育成には上智大が大きな役割を果たしいてこの展示も上智大の創立100周年記念事業だそうです。赤いパンフの対談のお相手はタレントのはなさんなのですが、上智大の卒業なんですね。キリスト教の精神「他者のために、他者とともに生きる」で、ヒンドゥー教や仏教の基盤をもつアンコールワット遺跡の保存に尽力された石澤さんのお話も素敵ですが、はなさんものびのびとお話されていて素敵だなと感じました。