編んでは見たものの、どう使うべきかしばし、呆然。取っ手の付いた木の台の上にはぴったり。でも、こうしちゃうと上になにも置けない。。。炊飯器のホコリよけカバーにもぴったりなんですが、毎日使うものにカバーしてもなあ。額装もいいと思うのですが、私は地震(阪神淡路)からこっち、壁に掛けるというのがどうも苦手。そんなわけで、しばらくはタンスのこやしなると思われます。
- 使用糸:オリムパス エミーグランデ 約80g
- 使用針:レース0号
- パターン:後述
ところで、これも何かの縁かもしれません。
あみものGのほへと千鳥さんが編んでられたのを見て、Doilyさんの1920年代頃のサンプラーを見て、記憶というか「あったはず」という確信が生じました。たまたま、お盆の帰省も間近、さほどイライラする時間を持つこと無く、母の本の中に見つけました。
日本編物協会より昭和55年に発行されたレース編みの教科書「てあみのレース編み」です。前書きによると1〜3集まで発行予定だったようですが、家にはこの1集しかありません。協会のHPを見ても同じタイトルの本は今はないようです。
さて、
The Antique Pattern Libraryに納めらているこのパターンがのっているPriscilla Crochet Book Bedspreadは1914年発行。サンプラーは1920年代。「てあみのレース編み」は1980年発行です。なので、パプコーン模様が玉編みになっている、花びら部分の段数が少ないなど差異もあるのですが、オリジナルということは考えがたいです。そのあたりの記載が本には全くないので想像になりますが。1980年というのは著作権的には問題ないような、ちょっと微妙なような。ただ、サンプラーからにしろ本からにしろ30年前です、情報を手に入れるのも、コピーも簡単ではなかったはず。このパターンを日本の編み図に起こした方はやはりすごいです。とはいえ、日本の手芸本に時代を超えてパターンを共有するという感覚があまりないのは悲しいなと思います。うろ覚えですが、クロスステッチなどはかなり古いパターンが、最初はこの本に載っていたとたどることができるようですし、それはとても素敵なことだと思うのです。佐藤雅子さんの「私の保存食ノート」に大正時代に領事館や教会のサロンで西洋料理を習うのが流行っていたという記述がありますが、編物もそういう場所から日本に入ってきたはず、花模様の六角つなぎも、おばあちゃんの古い手書きで書き写されたパターンからとか家にずっと飾られていた古いモチーフからとか由来がかかれていたら素敵だったと思います。
で、また話は飛びますが。
クラシカルなパターンというのは、あまり変形せずにのせてあるからこそ魅力があるのではないでしょうか。このHexagonのパターンも、もっと簡略化されていたら、編みたいとは思わなかったかもしれません。