入院六日目

不整脈の原因検索のための造影MRI検査
 午前十時から検査のため、朝食は抜き。いろいろお話ししていたお隣のベッドの方が、午後退院ということで、慌ただしくされています。私の検査の後、ご挨拶できると思っていたのですが、救急の方や外来もあって検査が午後に変更になりました。3、4時頃になりそうとのこと。
 お昼も抜きなのか?と覚悟していたら、さすがにそれはまずかろうということで普通に食べてよいとのことでした。MRI検査では、放射線を使わないので「被ばく」の心配はないのですが、電波を当てるたびに機械の振動音が発生し、それがかなりやかましいとのこと。その影響と造影剤の副作用で、たまに気分の悪くなる方がいて、食事は抜くことがあるそうです。
 午後、前のベッドの方のご両親が迎えにこられました。事務の方とお話があるとのことで、しばらく待ってられているときに少しお話。お母様が、MRI検査を受けたことがあるとのことで、「音がうるさくて、大変よ〜」とのこと。そうこうするうちに、検査のお迎えがきて、戻ってくる頃にはいないでしょうからと慌ただしくお別れ。
 いつものようにお迎えの看護師さんが来られ、車いすで検査室へ。検査室は、広くて天井が高い、なんだか近未来的なお部屋でした。壁の片方にドーナツ型のクリーム色と水色の滑らかなまるっこい大きな機械がすえてあり、左右にも空間がたっぷりありました。最近、新しい機械が導入され、それにあわせて部屋も改装が行われた模様。MRIというと暗くて狭い穴に入るというイメージでしたが、穴の先は抜けてるし光も通り抜けているので、見たところは、平気そうでした。検査室に入室後、造影剤を入れる点滴を装着。狭い検査台に寝かされて、ヘッドフォンを装着し、気分が悪くなったときのコールボタンをにぎらされました。検査技師の方はオペレーター室に入られ、ヘッドフォン越しに動かないようにとの指示を受けて、検査開始です。ただいきなり、検査という訳ではなく、まずは、準備運動のように機械の中を出入りしたり、呼吸を止める練習をしたりしました。機械の中は、いざ検査台が動き機械の中に入ってゆくと、とても狭くて、鼻の先がすぐ天井という感じ。中は、明るいのですが、先が抜けて筒になっているという感じはせず、閉じ込まれる感じが半端なかったです。検査がはじまると明かりも消えるということで、それはつらいということで、ずっと目をつぶっていることにしました。
 いざ、検査が始まるとガンガン音がしたのですが、こちらはヘッドフォンをしているためか、さほど辛くはありませんでした。ただ、検査時間はけっこうかかり、ヘッドフォンからドリカム、平井堅SMAPのオルゴール調の音楽が流れてきたのですが、3巡くらいしたでしょうか。目を開けるとしんどくなりそうだったのでひたすら音楽に集中。ありがとう、ドリカム、平井堅SMAP。途中、2、3回呼吸を2分ほど止めたり、造影剤が心臓のあたりを流れるホアッと暑くなる感覚があったり、とにかく動いてはいけないとのことで、じんわり汗をかきつつ検査終了、疲れました。検査結果の説明は、明日あるとのこと。
 部屋に戻ると、隣のベッドにおばあちゃんが、入られてました。

夕方、夫がきてくれました。
 
元気になってきた
 体力的には回復してきているようで、この頃から「退屈」を感じ始めました。体にたくさん管を入れたせいか炎症性の微熱が夜になると出ていたのですが、今日はその気配もありません。栄養士さんが、置いて行って下さった製薬会社発行のフリーの健康雑誌を読んだり、裏紙で折り紙を折ったり。ずっと横になっているのがしんどくなり、雑誌に載っていた「体幹レーニング」と「目覚め&寝入りのストレッチ」を、念のため確認したら先生もどんどんやって下さいとのことで、朝晩セットですることに。それでも、体を動かしていないのと9時消灯のせいもあって、夜間なんども目が覚めてしまいます。その度にトイレに行き、廊下の端が足下から天井までガラス張りになっているので、数分夜景を見て部屋に戻ることが日課になりました。

2016年9月4日記