S撚り、Z撚り

  
S撚りとZ撚り、いつもごっちゃになります。糸の繊維の流れにそって、S とZの文字をなぞって、しばし考えないとわかりません。手縫い糸は縫う時に撚りが戻らないようにS撚りなんだそうです。右手でこよりをつくると、普通、人差し指、中指と親指で持って親指を押すようにして撚りますよね。これがS撚り(右撚り)。ミシン糸は、特に上糸は回転する釜をくぐるので撚りの戻らないようにZ撚り(左撚り)の糸なのだそうです。
そういえば、私は左手で針を持つのですが、手縫い糸だとよく糸が割れるんです。「下手の長糸」のせいかと思っていましたが[(^^;)もちろんそれもある]、針の回転が右利きの人と逆なんでしょうか。なら、昨日のZ撚りの単糸での綴じはぎで撚りが戻ってしまうのはなぜなんでしょう?直線縫いと、綴じ合わせる動きのちがいなのでしょうか?なんだかよくわからなくなってきました。


編んだり織ったりする糸は、単糸でも、双糸でもS撚りが基本みたいです。ただ、エミーグランデなどのレース糸はZ撚りですし(かぎ針だから?)、縮緬のようにZとS撚りの強撚糸を交互に入れて独特の風合いを出したものもあり、それぞれに理由があるのでしょうね。


昨日さとこさんから、スウェーデン語では単糸の場合Spunnen、双糸の場合はTvunnenと違う単語があると教えていただいたので、日本語ではどうなのだろうと調べたら、単糸にかかっている撚りを下撚り(したより)といい、単糸を撚り合せて1本の糸、すなわち双糸や三子糸(みこいと)にする場合の撚りを上撚りというのだそうです。(広辞苑から)