カラムシの糸


ほんの少しだけカラムシから糸をとりました。こんな植物です。日曜日に散歩で自宅の近くの斜面にカラムシがいっぱい生えているところを発見。道すがら、二本ほど切って、持ち帰りました。ところで、カラムシってイラクサ(刺草って書く)の仲間なのですが、刺はなく素手でさわっても平気でした。ただ、よく似た種類も多く、その中にはトゲのあるものもあるので気をつけなければ。


     
ここからはまだきちんと調べていないので、自己流ですが、葉っぱをとって、皮を剥いて水にさらします。これが面白いようにするする剥けます。これなら昔の人が糸をとったのもわかるような気がします。で、木の板の上で、外側の茶色い皮をこそげとってゆくと繊維だけがのこりました。


  
かわかして、よって糸にしました。濡れている間は、やわらかくて艶もあっていい感じだったのですが、乾くとバリバリに、糸というより紙のようです。なので、七夕飾りの紙縒りにでもしようと思います。

今年の春に私が野山でみた染料・繊維植物を紹介します。



ヤマアイ(山藍):古代に染料として使われたようですが、葉で染めたのか、根で染めたのか、色は緑色だったのか青だったのか、詳しいことは良くわかっていないようです。水気の多い山道にけっこうどこでも生えています。長崎県諫早にて


       
アカネ(茜):根で茜色に染めることができます。アカネも山道や野原で普通にみかけますがが、集めるのは大変そうです。夏にかけて、少しイガイガする蔓状の枝を伸ばし、白い小さな花をさかせます。群馬県水上にて



カラムシ(苧麻):木綿以前の代表的な繊維で、越後縮などが現在でも織られています。これまた、河原などにまとまって普通に生えています。そのうち、糸をとるのを実験したいと思っているのですが、とにかくいろんな虫がついているのですよ〜。佐賀県神崎にて

糸玉に巻きました


ちょうど10g紡ぎ終ったので、トイレットペーパーの芯に巻き付けて糸玉にしました。番手は計算しませんでした。引き続き10g紡ぐ予定です。


 
鎌倉で買った和紙の袋懐紙というマチのついた袋状の懐紙、内側が防水されていてラッピングにいいかもと買ったのですが、これがこの小さな糸玉にぴったり。編むのはもう少し先になりそうなので、この袋で保存します。

長い心棒の秘密?


はじめてのシェットランド・レースはやはり白で編みたいので、頑張って紡いでいこうと思います。太い糸はエミ−グランデです。スピンドルの先には溝を切ったのでそこに糸を巻き付けて紡ぎます。最初は律儀に糸をしっかり溝に巻き付けていたのですが、慣れると、指先でスピンドルに回転を与えるときに、長い心棒に螺旋状に糸を軽く巻き付けるだけで、糸ははずれたりすることはありません。スピンドルはまっすぐ廻っているように見えて、実際はコマと同じく倒れようとしながら、回転の勢いで中心にもどるということをこまかく繰返しているので、糸がすっぽ抜けるということはないようなのです。心棒が長いためにより安定して糸がかかっているようです。


フックもない、溝も切っていない(ように見える)ほそ長い心棒のスピンドルの秘密にちょっと触れた気がします。

ロムニー100g紡ぎ終りました


少しずつ紡ぎ溜めてきたロムニ−のナチュラルカラー、まだ、撚り止めをしていないもの、双糸にあわせていないものがありますが、100g紡ぎ終りました。暑くなるまでに、もう少しいろいろな色を紡いで、秋に備えたいと思います。

スピンドルの作り方

2月17日に作ったRim Weighted Spindleの作り方を、自分の覚え書きもかねて公開します。今回は、菜箸を芯にしています。



1. ワカン*1(金属製、内径4cm)と、菜箸、ビーズ(ガラス製、穴の大きなもの)、オリムパスのエミ−グランデ、レース針、針を準備します。写真の黄色いものは、マギーブイヨンの蓋です。Teaさんのブイヨンスピンドルと大体同じ大きさになります、重さは完成した時点で14gです。


 
2.ワカンを、エミ−グランデで編みくるみます、今回は3目ごとにビーズを通しました。ビーズは糸に必要数を最初に通す方法ではなく、かぎ針にかかっている目をそのつど通します。このほうがビーズがきっちり固定されると思いますが、このあたりは好みでしょうか。ビーズの数は、糸を対称に渡せるように12とか24がやりやすいと思います。心棒を固定する糸を渡すので、あまりきつきつにせず、少しワカンの地が見える程度にします。


 
3.ビーズをガイドに、放射状に糸を渡してゆきます。ビーズの穴には糸を通しにくいので、ビーズの下に糸を通します。隣のビーズの下に糸をわたし、同じように糸をかけます。糸が集まる中心がワカンの中心にくるようにバランスを考えて糸を渡して下さい。中心の糸が集まったところにバランスをみながら菜箸を刺します。


  
4.菜箸のまわりに、糸を平織りの要領で渡してゆきます。ワカンの上側の糸と下側の糸をペアにして、糸を渡すと自転車のスポークのようになってきれいに見えます。スポーク状の糸がピンと張るように、糸はきつめに編んでゆきます。
適当なところで、糸を中心に縫い込み、ホイールを固定するために、ホイールの上下を糸でぐるぐる巻き、木工用ボンドで糸端を止めます。

比較的長く廻るので、使いやすいです。ワカンやビーズをプラスチックのものに変えたり、ビーズをより密にしたりと、いろいろ工夫できそうです。

*1:確認したら、パーツ名は丸カンでした。

Andean ply

    
糸紡ぎも、合間合間にやっていいます。スピンドル2本で双糸に合わせたときに、残ってしまった糸で、アンデス撚りを試してみました。手のひらと中指を使って糸を交互にかけてゆき、全部掛け終ったら、中指の糸をはずし、手首に糸束をかけます。糸の両端を持って、スピンドルに巻取ってゆくと、するすると糸がほどけてゆきます。言葉ではうまく説明できませんが、スピンドル1本でできるので、覚えておくと便利そう。

買っちゃいました。カラー写真入りで説明されていてわかりやすいです。

Spin It: Making Yarn from Scratch

Spin It: Making Yarn from Scratch