ゴッホ展行ってきました

九州国立博物館で行われている「ゴッホ展」に行ってきました。すでに20万人の入場者を得ているこの展覧会、土日は平日の2倍の人出だそうです。平日に行けてよかった。。。

ゴッホ 目ぢから強すぎ。

比較的早い時間に行って、観覧後、常設展示を見た後にはこんな感じになってました。うう、人がたくさん。

私たちが見た時も、「歩きながら見てください」というプラカードを持った会場係の方がたくさんいたのですが、それでも、上の「自画像」や「アイリス」なんかは、ぽこっと人が切れて正面でゆっくり見ることが出来ました。

ゴッホって「天才」のイメージですが、模写を繰り返し、習作を繰り返した努力の人でした。私たちがイメージする鮮やかな色彩と独特のタッチは最晩年のもの。絵は年代順に並んでて、ルソー、ミレー、クールべ、セザンヌ、スーラなどゴッホがあこがれ影響を受けた画家の作品も展示されています。彼らの技法を自分のものとしつつ、誰とも異なるオリジナルなものに変化していく様子がよくわかりました。

私が好きなのは32才頃の「籠いっぱいのじゃがいも」(1885年)です。大地で働く農民を描いていた時代の写実的な静物画で、暗い画面なのですが、今収穫されたばかりのじゃがいもって感じで、芋掘りをした方なら、そのとりたて感がわかってもらえると思います。一方、同じジャガイモを描いた「じゃがいものある静物」(1888年)は明るくいわゆるゴッホぽい色彩で画かれており短い期間の絵の変化に驚きました。

35才以降の絵は鮮やかで美しいけれど、見ているとあの自画像の「目ぢから」を感じて、大変消耗しました。ゴッホの絵では心穏やかになれない…そんな気がします。

九州国立博物館初の西洋絵画展ということもあるのか、気になった点が一つ。絵によってはライティングの角度のせいか絵を保護しているガラスと絵の具に光が反射してテカテカしていました。「籠いっぱいのじゃがいも」も白い絵の具が光っていて、見る角度によっては随分印象が違っていたように思います。

ゴッホに関するいろいろが書かれたゴッホメモが無料で配られていました。お土産の種類も多かったし、ゴッホ・ガチャポン(ミニ・ジグソーパズルとミニチュアの額装された絵)もありました。「アルルの寝室」は原寸大で再現されているし。音声ガイドの安住アナウンサー(借りなかったケド)。最近の展示は工夫が凝らされていますね。

ゴッホ展』を観た後に、太宰府天満宮へ寄り道をしました。梅が咲いてるかなあと思ったのですが、飛び梅にしか咲いたお花はありませんでした。残念。