[本など]チョコレート工場の秘密


カロンをいただきました。きれいな色とあまーい香り、口の中でチョコのクリームがふんわり解けます。こんなお菓子の工場に招待されたら、大人も子供も夢中になってしまいますよね。


ちょうど読んでいたのがロアルド・アールの「チョコレート工場の秘密」です。「チャーリーとチョコレート工場」というタイトルで映画化もされています。本屋さんで、目に留まって2ページほど立ち読みして、そのままお買い上げ。


チョコレート工場の秘密 (ロアルド・ダールコレクション 2)

チョコレート工場の秘密 (ロアルド・ダールコレクション 2)

だれも入ったことのないウィリー・ワンカ氏の工場に招待されるのは世界中でたった5人の子供たち。その条件は、ワンカ・チョコレートに入っている黄金切符を手に入れること。貧しくて年に一回、誕生日にたった1枚しかチョコレートを食べることのできないチャーリーにだってチャンスはあるはず!おじいちゃんは賭けに出た!


子供向けの話にしては、ブラックなユーモアがきついのですが、私にはとーっても面白かったです。なので、アマゾンでの書評がきついのにちょっと驚きました。実は前の翻訳は絶版になってしまい古本でしか手に入りません。こちらを子供の頃に読んだ方には、登場人物の名前もかわってしまって、なじめないようです。

チョコレート工場の秘密 (てのり文庫 (566C008))

チョコレート工場の秘密 (てのり文庫 (566C008))


まあ、私もブルーナうさこちゃんが、ミッフィーでいろいろ出てきた時にはショックでしたから、気持ちはわからなくないです(オランダ語の本名はナインチェよ♪)。ただ、原作にちりばめられた言葉遊びやちらりと漂う大人社会のブラックな一面などを丁寧に訳した柳瀬さんの訳がそこまで悪くいわれるのも解せません(柳瀬さんのあとがきにも理由はありそうですが)。翻訳本て、原作者と翻訳者が作り上げた、原書とは別の作品なのかもしれません。前の翻訳本も絶版でなければよかったのにと思います。話はかわりますが、図書館で借りた読んだエリザベス・グージの「まぼろしの白馬」という本が子供の頃大好きでした。一時、絶版になっていたのですが、大人になってその復刻版を手に入れることができました。挿絵も文章も同じだったのですが、あとがきに「原作はとても長いので省略した部分があります。」とあり、えーっ、全訳じゃあなかったの!?と思った経験もあります。ちょっとあきらめきれなくて、頑張って原書で読んだのですが、大団円のマリアの結婚式のパーティーの細かい描写などが確かに省略されていました。原書を読むといっても英語以外の言語は無理ですし、児童書でもかなりやさしい文章でないと無理なのですが、あまりにも訳が納得できない時はやはり原書を読んでみるのがいいのかなと思います。


まぼろしの白馬 (岩波少年文庫)

まぼろしの白馬 (岩波少年文庫)

私が読んだ復刻版はこれではなくて福武文庫版です(内容は同じなはず。)。子供の頃に読んだ本は文庫ではなくあかね書房から出ていたハードカバーでした。