40番で練習中


引き続き、タティング・レースを練習中です。昨秋に断念した細い糸(DMC ECRU 40)でリベンジです。上の糸がオリムパスのエミ−グランデで、添えてあるレース針は2号です。とてもシンプルなエジングです。


私は独習で編んでいるのですが、参考にしている本はこの二冊です。

やさしくタティングレース

やさしくタティングレース


タティングレース―新しい世界

タティングレース―新しい世界

最初に藤重さんの「やさしくタティング・レース」を購入し、最近、聖光院氏の「タティング・レース 新しい世界」を購入しました。後者を購入してぐんとわかりやすくなりました。藤重さんの本はバッグやスカーフ、エジングなど普段使いにできそうな作品が多く、モミの木のモチーフなどはクリスマス・カードやオーナメントに活躍しそうです。ただ、編み方の説明は初心者には簡略にすぎて、悩んでしまう部分もありました。聖光院氏の本は、全体にエレガントな作品が多く、プリンセスな趣味がない方にはきついかもしれません。ただテクニックについての説明はとてもわかりやすく、用語に英語が添えてあるのも洋書に進むなら便利ですし、シャトルと糸玉をつないだ状態で編む、リングの部分で間違えた時の解きなど知らなければ思いつかないことも丁寧に説明があります。他にもよい本があるのかもしれませんが、ショッピングセンターの中にある本屋さんなどではこの二冊しか見かけたことがないので、必要なら参考にしてください。


「巻き目を移す」:タティング・レースの最初の難関で、おまけにこれができないと一歩も進めないというテクニック。聖光院氏の本ではこの操作を「魔法」と称して、丁寧に丁寧に説明があります。ただ、これはきっと昔の人なら難無くできたのではと思います。というのも、大学生の頃、海の側の施設でキャンプのボランティアリーダー(カッターやヨットなどのプログラムより、磯観察プログラムが好きな私でしたが)をしていたときに、船をつなぐ「もやい結び」を習ったのですが、ここに巻き目を移す操作があります。「もやい結び」は、引っ張られているかぎりほどけることがありません。船をつなぐだけではなく、溺れている人に投げる輪も「もやい結び」です。体に通した時、輪の部分が締ってくることがないからです。結んでいないロープを受け取って片手で結ぶこともできます。これを「人体もやい」といいます。たしか山仕事にも使ったと聞いています。

写真は「人体もやい」です。(例えば海で浮かんでいるとして)ロープを掴んだら、胴にロープを回し、なんとか左手だけでロープを持ちます。空いた右手で持ったロープを、左手のロープの上に重ね、手首を回して一回まわします。写真ちょっと変です、ロープの先はもっと画面の上にきます。


ここで左手側のロープを胴に引き付け、右手のロ−プをグッと引き付けると「巻き目が移り」ます。
    


もう一度手首を回してロープを一回結ぶと完成。
       


覚えておくと、いざ、というときに役立つかもしれません。それはさておき、優雅なタティング・レースも、生活の中での結ぶという技術を基本に生まれたのだと感じています。