飼い主の幸せ・ペットの幸せ

夜の9時すぎ「たまお」はまだ眠っています。ふわふわのカフェオーレの泡のような毛皮が息をするたび波打ちます。飼い主としては、安心して無防備な姿で眠っている様子に幸せを感じます。

 私が飼っているのはゴールデン・ハムスターです(ジャンガリアン・ハムスターのことはわかりません)。シリアの砂漠で(たぶん、お花のシクラメンの故郷と同じ、そして、野生のハムスターはもういないそうです。)、穴を掘って、昼間は涼しい穴の中で眠り、涼しい夜に外に出て餌を探す生活をしていたネズミなので、涼しくて乾燥したところが好きです。そして、湿気や暑さ、極端な寒さが苦手です(シクラメンと同じですね)。冬眠(正確には疑似冬眠)する能力は持っているようなのですが、飼育下で冬眠させてしまうとそのまま死んでしまうこともあるそうです*1

「たまお」は鳥かごの半分ほどの高さの金属製のカゴで暮らしています。風通しはよく湿気はたまりませんが、手足を引っ掛けないか心配です。衣装ケースを改造したケージで飼っている方もいますが、このくらいの大きさがあれば湿気の問題もないかもしれません。真夏は、家の中で一番風通しの良いところに移動し、昼間外出する時間(10時間くらいまで)は、カゴの下に発泡スチロールの容器を入れてクーラーボックス用の保冷材などをいれ、カゴの天井に1Lのペットボトルを凍らせたものを布でくるみ乗せておきます。巣材(布やティッシュペーパー)を適宜入れておくと、「たまお」が寒ければ巣材に埋もれ、暑ければ回し車の中で寝るなど自分で調節してます。エアコンにたよるという手段もありますが、自動停止してしまうこともあるので、人がいない時にはこの方法です。真冬はカゴの前面以外を段ボールでかこい古いバスタオルで保温しています。室温が10度以下にならないようならこれで大丈夫のようです、ペット用のヒーターもありますが使っていません。去年は1月くらいまでは巣箱で眠っていたのですが、なぜか気にいらなかったらしく、その後は巣材に潜り込んで眠っています(前のハムは巣箱大好きでした)。カゴとトイレはこまめに掃除しても巣材は1週間くらいはかえません。寝床はよごしませんし、自分の匂いが付いているので安心しますし。

2、3泊の旅行なら、真夏以外は、一匹でおるすばんです。水は給水器から飲みますが、そこは砂漠のネズミあまり飲みませんので、給水器がからっぽになることはありません。餌は多めにおいてゆきますがあればあるだけ食べてるようなので太り過ぎが心配です。

ペットのハムスターには3種類ほどあって、今一番人気があるのはジャンガリアン・ハムスターのようです。餌は同じもので困らないのですが、飼育器具は小さなジャンガリアン・ハムスターにあわせたものが多く、特に回し車はゴールデン・ハムスターには小さいようで、今はお手製の回し車を使っています(ハムスターは回し車大好きなので)。

餌はハムスターフード(ヒマワリの種などの入っていないもの)に鳩の餌(穀類やマメをミックスしたもの)を混ぜたものを主食に、果物や野菜(の皮)、クローバーなどの野草をおやつにあげています。人間の食べ物は食パンとヨーグルトしかあげないようにしています(塩気のあるものはあげない)。

ハムスターはよほどのことがないかぎり人に噛み付きませんが、噛まれるとものすごく痛いです。私は指についたヨーグルトを差し出して指ごと食べられたことがあります(おばか←たまおが?わたしが?)。ただ「かじり心」はいかんともしがたく、リモコンのボタンのところ、カーテンなど油断すると齧られてしまいます。下痢など病気はしたことがありませんが、小動物は1回の病気や事故が命取りになると覚悟は必要です。そして、ハムスターは3年くらいが寿命で、ある時期を境に一気に老いるようです。前のハムも軽く登れていた場所に登れなくなり、足腰が弱りふらふらし始め、あれ?と思う間に、お月さまにいってしまいました。

10時半「たまお」は今、寝床の中で顔を洗っています。さて、「たまお」は幸せなんでしょうか?おいしいものをあげるとおいしい顔はするのですが、それ以外の表情はわからないのが飼い主としてはつらいところです。だから、ハムスターはあなどれません。

11月5日追加訂正

*1:冬眠というより仮死状態が正しいようです。急激な温度変化がおこらない飼育環境を整えてあげる必要があります