下田直子 ハンドクラフト展 −手芸っておもしろい!−

博多阪急でやっていることを、一昨日知り、思い立って行ってきました。

下田直子さん 私の大好きな手芸作家さんです。
1989年に「毛糸だま」で出会って、今も本屋さんで出会える。「毛糸だま」のあの作品、本屋さんで見かけた本のあの作品、ホビーラホビーレのあの作品などなど。あれもこれもを間近で見てきました。


特に、↑。下田さんの作品と言えば、私にとってはこの二つ。
実物が見られて本当に幸せでした。

他にも
編み物、ビーズ編み、刺繍、フェルト、スモッキング、カルトナージュ等様々な技法がおもちゃ箱のようにちりばめられた作品が400点。

観覧者の方は、100%女性でした。

各コーナーに、下田さんの一言が添えてあるのですが、デザインをきっちり決めてからかたちにすること、限られた空間に世界を拡げる切手のデザインを意識されていること、スクラップは楽しいけれど流行があるので参考になることはあまりないとのことなど、視点が定まっていることに、感心しました。文化服装学院ハンディクラフト科を卒業されているとのことで手芸技法の広い知識と、それを裏付ける技術が、あの作品群を可能にしてるのだなあと実感しました。

下田さんの作品の私にとっての魅力は、可愛くて、粋で、ほんの少しの野暮ったさ。
それは、下田さんの子供の頃、自分たちの欲しい洋服や物を手作りしていた親族の女性たちの装いに源流があるかもしれません。

私が持っている一番古い「毛糸だま」はこれら。
ここにも下田さんが。ちょうどニューヨークから戻られて「毛糸だま」でお仕事を始められた頃のものかもしれません。

1980年代から2016年、私の編み物歴とぴったり重なる下田さん。

今日は、ちょうどサイン会も開かれていて、会場の入り口にご本人のお姿が。
アトリエが紹介されていた雑誌の中と同じ髪型、シンプルな無地のプルオーバーとパンツという姿も「私は作る人」という意思が透けて素敵でした。