入院十三日目

退院

 いよいよ退院の日がやってきました。お天気は、雨模様ですが。
カテーテルを入れた動脈、静脈にも特に異常はなく、午前中エコーの検査、午後に運動負荷試験を受け、特に異変が無ければ予定通り退院ということでした。先生によると夜中に一発、明け方にも一発、期外収縮が出たけれどこれは心配がありませんとのことでした。先生が「いっぱつ」というのがなんだかおかしかったのですが、ある意味医療用語だったようです。期外収縮が、心拍の中に一回混じる(これが一発)ことは、ほとんどの人であるそうで、回数がかなり多くても問題はないそうです。ただ、2連発、3連発となると大変危険だそう。
 T先生によるとより、先天的に右心室に凹みがあったそうで、この部分から異常な電気興奮が発生していたとのことでした。記念にどうぞと、その場所を示した3D画像のプリントアウトをいただきました。
 いわゆる成人病からくる心筋梗塞等ではない。心筋症もいまのところ疑う要素はない(ただし、心臓の壁や隔壁の肥大がないか継続的な経過観察は必要)。アジア人に多い器質的な、冠攣縮持続性頻拍と思うので、今回の治療と投薬でまず不安はないでしょうとのことでした。ただ、積極的には疑っていないけれど、気をつけなければならない病気が隠れていると問題なので、1、2月頃に、大学病院でPET(陽電子放射断層撮影 ポジトロン・エミッション・トモグラフィー(Positron Emission Tomography))という検査を受なければなりません(´・ω・`)。
そして、しばらく月に一回の通院が必要と告げられました。「しばらくとは、数年です。」とのことでした(´・ω・`)。

運動検査
 エコー検査の呼び出しは一向になく、お昼がすぎ、2時頃運動検査の連絡が来ました。検査室に行って、心電図をつけてもらっていると、K先生が来られて検査開始です。スポーツクラブ(行ったことはありませんが)のランニングマシーンのような機械に乗るよう指示されました。運動検査ということで夫に運動靴を持ってきてもらっていたのですが、滑るといけないので裸足になるよう指示されました。機械が動き始めると、手すりをもって歩き始めます。だんだん、早くなっていくので、ちょこちょこと小走りな感じになってきました。そのとき、T先生もこられて「ふくさん、もっと大きく。のっしのっしと!」と指示されました。確かにその方が歩きやすかったです。さらにスピードが上がって、息も上がってきます。そばにいた看護師さんが「はやっ!」と驚いてられました。
 検査自体は、歩くだけだったのですが、機械が止まると、舌の裏にシュッとニトロールを噴霧されて検査終了で、部屋に戻りました。T先生が来られたので、エコー検査のことをお聞きしたら、しなくても大丈夫でしょうとのこと。退院後の生活も特に制限は無く、運動も飲酒も大丈夫とのことでした。

帰宅

 そうしているうちに夫が迎えにきてくれて、事務の方から退院手続きの説明を受け、ナースステーションにご挨拶をして、会計をすませて、5時過ぎに退院しました。限度額適用認定証は、結局届かなかったので(たしか、翌々日くらいに届きました。)、!!!な金額を支払い、退院時のみ院内の薬局でお薬を出していただけるとのことで、それを受け取り、帰宅しました。薬は、二週間後に退院後の診察があるので、ちょうど二週間分出ていました。
 帰宅すると、リビングの一画に、「妻への献上品コーナー」が、出来ていて笑ってしまいました。なんでも、私から頼まれたものを忘れないように、まとめていたのだそうです。
 お家に戻り、ありあわせのもので夕食を作り、お風呂に入って、就寝しました。明日からお仕事です。心電図が着いていない状態で、眠るのはなんだか逆に不安でした。

これで、体験記は終了です。引き続き「カテーテル・アブレーションその後」について記録は残しておこうと思います。

2016年10月12日記