飯塚

 
今日は雲一つない青空でした。ちょっと、電車でお出かけ。遠賀川沿いの炭坑で栄えた町、飯塚の方に出かけてきました。


 
まずは、バードウオッチング。ヒドリガモたちがくつろいでいました。私のカメラではこの程度ですが、夫はフィールド・スコープをのぞいています。ただ、期待していたほど、鳥はいなくて、河原も殺風景なのが残念でした。


      


 
お弁当を食べて、炭坑王のお屋敷旧伊藤伝右衛門邸へ。25部屋以上ある室内の写真撮影は禁止だったのですが、ビクトリアンスタイルを取り入れた和洋折衷のお屋敷で、ステンドグラスがはまっていたり、食堂はテーブルだったり、お風呂なんて可愛らしいタイルばり、脱衣場には大きな洗面台と鏡がついていて燭台置きなんかもあり、とても素敵でした。外観は瓦屋根の日本式のお屋敷なんですが、お台所もお手洗いも、お風呂も光がたくさん入って、天井も高く、重厚さより明るさを感じるお屋敷でした。

白蓮れんれん (中公文庫)

白蓮れんれん (中公文庫)

本当は出かける前に読みかえせばよかったのですが、しまい込んでいて、さっき引っ張りだしてきました。このお屋敷は51歳の伊藤伝右衛門(先妻は病死、妾多し)が、26歳の柳原菀子(14歳で結婚、一児をもうけるが、子供を置いて離婚)を妻に迎えた時に手を加えたお家なのですが、約10年後、二人は離婚します。菀子は歌人として有名なのですが、今の基準でもとても美しい人です。華族の出で、教養があって、結婚には失敗して、伝右衛門をとりまく親族の複雑さなど結婚してから知って、と、この美しくて明るい家でも、彼女は幸せではなかったようです。こちらでは伝衛門さん人気も高くて、写真を見ると洋装の似合う、豪快な感じの方です。このあたりのお菓子に「成金(もちろんーなりきんーと読みます^^)」という白あんのどら焼きがあるのです(おいしかったです)が、このお菓子のように、成り上がったことを恥じることのないカラッとした紳士だったみたいですが、結局二人の結婚は菀子さんの大胆な行動で終わりを迎えます。男も女も波瀾万丈ですね。