沈澱藍でウールとコットン

 

興奮ぎみのふくです。週の初めにベランダの藍の2番刈りをしまして、漬け込んでいました。で、今日、消石灰を交ぜて、沈澱藍を作成しましたので、1番刈りの沈澱藍7月8日の日記と合わせて、染めてみました。私の沈澱藍は、参考にしたページ→こちら と異なり、藍色とは程遠い緑青色、これでも染まるらしいとの情報は得ていたのでしたが、実際には不安がいっぱいでした。
     



染めたものはこちら。ユーカリで染めた黄色いウール(ロムニー)とクロッシェ・レースを編んだ残りのポーム(オーガニックコットン、レース糸)。これも水につけておきます。


     
藍の葉を漬け込んだ液は少し腐敗臭(生ゴミの臭い^^;)がして、PHは8ぐらい。うーん、葉を取り出した最初の液のPHは、5か4らしいのですがすでにアルカリに傾いている?うーむ、とうなりつつも消石灰を、スプーンで2杯くらい加えました。消石灰は乾燥剤石灰を室内に放置しておいたもの。今回は振るって細かい粉だけを使いました。匂いがちょっと変わったので(緑茶の乾燥した茶葉から爽やかな香りの成分だけを除いたような青臭い匂い)、PH試験紙をつけるとすでに12。。。


また、石灰をいれすぎたかもしれません。11くらいが適当なようです。で、色は前と同じ青緑色。。。。にごった上澄みをなんどか取り除いて、前回の乾燥させていた粉末状の沈澱藍を交ぜ、水を加えて1Lにしました。


      
このあたり、余裕が無くて写真もピンぼけです。これを弱火で40度に暖めておきます。なんだか液の青色が濃くなり、例の独特の匂いものぼってきました。写真ではわかりにくいのですが、油の膜のようなものが表面に浮いてきました(←これが大事らしい)。
         

還元剤のハイドロサルファイト(花王のハイドロハイターを使用)を2g量り、前述の液にゆっくり加えました。すると、あっというまに液の色から青みが消え、白っぽい緑色に。いわゆる藍の花は出現しませんでした(--)。PH試験紙をつけると真っ青の14。手作りせっけんの熟成前のできたてがこのくらいだそうです。指をつけるとぬるぬるするので(水酸化ナトリウム溶液が手についた感じ)、ここから先はゴム手袋をしました。うーむ、化学で酸よりアルカリのほうが体内や目に入ったときは危険と習った記憶が。ハイドロハイターの使用書きには、1Lで5gが使用量とあるので、飲んだりしないかいぎりは大丈夫だとは思うのですが、注意するにこしたことはありません。

    
ここに、ウールとコットン糸を漬け込みました。染め液の中の糸とウール。ぜーんぜん、青くありません。水面から糸がはみでないようにゆっくりまぜながら10分、食塩(伯方の塩^^;:不純物のない食塩の方がいいのかも)、を入れ、さらに20分、水温が35度以下にならないように気をつけながら染めます。


  
で、糸を引き上げて空気に触れると、うす緑いろからみるみる水色に。この色の変化が、神秘的で感動で、一人ではしゃいでしまいました。自然ってすごい!人の知恵ってすごい!化学ってすごい!


液から引き上げて、空気にあて、5分程たったら水にくぐらせ(けっして、じゃぶじゃぶしてはいけない)、乾かない間に4、5回水にくぐらせては干しを繰返します。そのあと一晩乾燥させ、じゃぶじゃぶ洗います。私は、一晩乾燥させ、明日もう一度重ね染めするつもりです。その日の内の重ね染めは効果が無いのだそうです。羊毛の方は重ね染めは迷っています。アルカリのダメージはさほど受けていないようなのですが、PH14ってウールにとっては最悪ですよね。お酢で仕上げのリンスをするつもりではいるのですが(←色変わりませよねえ)。ここで、痛恨のミスが発覚!羊毛に沈澱藍のカスが、点々と引っ付いています。前回作った沈澱藍は石灰にごろごろとした塊(不純物?)が残っていたので、羊毛を排水溝ネットに入れて染めるつもりだったのに、すっかり忘れていました(><)。沈澱藍を振るってもよかったのですが、色素がもったいなくて〜。水にくぐらせてときに振ると少しは落ちるようなのですが、完全には落ちないかもしれません。せっかく欲しかった緑色が出たのに〜。

 
まだ、濡れているので乾燥すると色が薄くなるかもしれませんが、ともかく大満足の結果が得られました!


藍色がとても薄いのは、タデ藍の量が少なかったか、色素をきちんと回収できていないか、色素をどこかの過程で分解させてしまったか、なんだかんだで泥藍ではなく生葉染め状態(ハイドロで還元したので木綿もなんとか染まっている)になっているかのどれかだと思います。


染めた後の廃液処理についてはhttp://d.hatena.ne.jp/funfunfungi/20070903:Title=9月3日の日記をぜひ見て下さい。