太宰府の紅葉


日本の平安時代くらいに、現在の内蒙古自治区にあった王国「契丹」に焦点を当てた展示会「草原の王朝 契丹きったん 美しき3人のプリンセス」を見てきました。「契丹」ききなれない王朝の名前ですが、キャセイパシフィック航空キャセイ(英語)、中国大陸をさす言葉として今も残っているのです。

美しき3人のプリンセスのイメージはこちら


 お一人目は、トルキ山古墳に埋葬されていた方。埋葬品がとても素晴らしい物ばかりなので、第一級の皇族クラスの30代(と書いていたように思います)の女性。
 二人目は18歳の若さで亡くなった契丹第5代皇帝の孫、陳国公主。
 三人目は章聖皇太后。第6代皇帝聖宗の第二夫人です。仏教を信奉し、白亜の塔を建てたりもした方なのですが、第一夫人を死においやったり、次男を溺愛して、世継ぎ争いを引き起こし幽閉されたり波乱万丈の人生だったそうです。

女性に焦点を当てているために、装飾品が多く、草原の民からイメージするのと全く違う、唐やペルシャの華やかさももつ、金、銀、宝石で飾られた品々は大変美しゅうございました。鳳凰の金の簪、小さな水晶のカップ、宝石をちりばめた銀の鏡箱、蟾蜍(せんじょ)という月の精があしらわれた指輪とか、溜息ものです。

所々にある、ワンポイント解説のパネルは女性向けファション雑誌のようになっていて、お三人のプリンセストークもあって、トルキ山古墳のお方の「陳国公主さまは、いいわねえ。旦那様と一緒に葬られていらしゃって。私は一人きりですもの」とか、章聖皇太后の「夫を愛しすぎて、第一夫人を死においやってしまったの」の発言で、二人をドン引きさせてたり、けっこう楽しめます。

福岡は、今日から急に寒くなりました。暖かい日が多かったせいか、紅葉は今ひとつなのですが、博物館の近くの「光明禅寺」のお庭は美しくなっていました。
観光シーズンのせいか、人はいっぱいでした。

おまけ、蟾蜍(せんじょ)という月の精、カエルなんですって。博物館の玄関前においてある巨大な蓮の鉢植えにいました。